ずっと増収増益で右肩上がりだった神戸物産の株価が先週金曜日(8/17)から翌週月曜日にかけて突如として急落しました。
最高値の6370円から5300円の下落ですからたった2日で20%近く下落したことになります。
決算が悪かったのかと確認してみると、そんなことはなく相変わらずの増収増益。というか、仮に決算が悪くてもここまでは下げないような…。
では、不祥事か何かがあったのかとニュース等を調べてみましたが、特にこれといった下げ要因は見当たらず…。
意味不明すぎる( ゚д゚)…。
この不可解な大幅下落として考えられるとすれば以下の理由かと思います。
そう遠くない未来にタピオカブームが収束することを予見した(神戸物産はタピオカを扱っています)大口の投資機関が高値の内に売り抜けようと利益確定した。その株価の下落に反応し他の機関も一斉に売り出し、株価の下落に焦った個人投資家の損切り、狼狽売りがそれに拍車をかけているのではないかと推察します。
神戸物産に限りませんが、リーマンショック以降とられるようになったと言われるリスクパリティ戦略によるアルゴリズム取引も株価の乱高下を助長しているという分析もあります。
今回の急落はバブル気味だった株価の調整といった側面が強く、実際にここ1年株価が急騰しすぎて割高感があったことは否めません。
ただ、神戸物産自体の業績はここ数年良好で、けしてタピオカブームだけで伸びていた銘柄というわけではありません。
格安で輸入食材等を買える業務スーパーも今後はまだ需要が伸びていくと思うので、長期的に見ればそこまで心配することでは無いでしょう。この下落もしばらくすれば落ち着き、買い戻しの動きが出てくると思います。
今後、しばらく円高傾向が続くことも輸入品を販売する神戸物産にとっての追い風になりそうです。
今はハイリスク・ハイリターンな時期
今回の神戸物産がいい例ですが、最近はファンダメンタルに関係なく業績の良い企業の株までもが一時的に急落するということが多くなっているので、投資家の皆さんは注意が必要です。
米中貿易戦争が激化したここ1年半ほどは米国も日本もボックス相場で、トランプ発言1つで株価が乱高下するので精神的に負担が大きく、長期投資をしている方には辛い時期だと思います。
大統領の一言で株価がブラックマンデー級に下落する時代ですから、長期投資家の方も一部を現金化して安値の時に買い増しができるようにポジションを調整しておいたほうがいいかもしれません。
リセッションが騒がれていますが、今の世界的株安は一時的なものである可能性が高く、去年のクリスマスの暴落の時のようにいずれ元に戻ると思うので、優良株を買い増すチャンスとも言えるでしょう。
ピンチはチャンスですが、投資では冷静さを失わないようにしましょう。