投資と哲学

Re:損から始まる投資生活

ナスダック100は割安?今買うべきか、本当に底打ちしたのかを考える

久しぶりの記事です。今回はじりじり連日下げているナスダック100の買い時はどこかについて書いていきたいと思います。

昨年末にSp500もNasdaqも最高値を更新しましたが、今年の年初からの暴落でSp500は約20%、Nasdaq100は30%も暴落しています。しかし、あらゆるセクターが暴落しているというわけではなくSPYD等の低PER株を集めたETFは大して下げていないことから、金融緩和の恩恵を受けていたハイテク関連等の高PER…つまり割高感の強かった株やセクターを中心に投げ売りされているというのも今回の特徴ですね。

※イメージ映像です

ただ、年初から猛烈な勢いで円安ドル高が進んでいるので円換算だと意外と含み益が減っていない(あるいは含み損が増えていない)という方も多いかもしれません。

去年からいわゆるイナゴ投資家の間で流行ったレバレッジNasdaq通称レバナスは為替ヘッジありなので為替差益の恩恵を受けられない上に2倍のレバレッジがかかっているので年初から-50%とリーマンショック並のダメージを受けているそうです。何度も申し上げているようにレバレッジは『覚悟』を決めたベテランのみに許されたハイリスク商品です。投資歴1年未満の素人が手を出す金融商品ではないのです。

典型的なバブルの兆候

本題ですが、Nasdaq100は今割安なのか?底打ちは近いのか?という話に戻します。

過去20年くらいではNasdaq100のPER(株価指数÷一株あたりの利益=株価収益率)は平均すると24倍程度で推移しており、2021年の金融相場では一時PER33倍程度まで上昇、今回の5月後半の最安値ではPERは21程度まで下落しました。コロナショック時は一時PERは18~19倍まで下落したのでさらに下落する余地はありますが、過去の水準との比較では若干ではありますが割安感が出てきているといえるのではないでしょうか。

また、下記はNasdaq100の株価とEPS(企業収益)の関係をグラフにしたものですが、コロナショックの金融緩和が始まるまでは株価の上をEPSが推移しており、EPSの上昇に引っ張られるように株価が上がっています。しかし、コロナショックの金融緩和を境にこの関係が逆転しており、いかに金融緩和によって期待値が押し上げられていたかがわかります。それが、今回の暴落によって再びEPS>株価の関係に戻ったということになります。

Nasdaq100株価とEPSの推移

まだしばらく株価の軟調は続くと思いますが、このあたりでNasdaq100の押し目買いをしていけば来年、再来年には大きなパフォーマンスを期待できるかもしれません。結論としては様子見しながら買ってよし!

ちなみに上記のグラフはこの株式マーケットデータというサイトのものです。非常に有用なサイトなのでお勧めです。

stock-marketdata.com

上記のサイトには載っていませんが、リーマンショックやドットコムバブル(ITバブル)崩壊の時はNasdaq100の予想PERは13倍近くまで低下しました。なので、ここまで落ちてくる可能性もないとは言い切れませんので(上記二つのケースと今回では性質が違いますし、現在の日経平均のperが13〜14倍であることを考えると、可能性としては非常に低いですが)くれぐれも自身のリスク許容範囲を超えた投資はしないようにしましょう。